屋久島みらいへのバトンプロジェクト(仮)

project人や世界とつながり
学びあえる場所へ
おおぞら高校は現役在学生が10,000人を超え、多くの生徒がスクーリングで屋久島を訪れています。
日常生活では感じることのできない屋久島固有の気候や風土は、訪れる人の五感に働きかけ、自分を見つめなおし人や自然とのつながりを学ぶ機会を提供してくれます。それは自然とのふれあいだけでなく、全国の生徒が屋久島という場で出会い、感覚や感動を共有しあえるからこその体験です。
これまで屋久島本校やセンバスビレッジでさまざまな体験を通じた教育を実践してきましたが、学校という空間だけではなくこの屋久島そのものが学び舎であると考え発足したのが「屋久島みらいへのバトンプロジェクト」です。※プロジェクト名は仮称です。
これは、屋久島本校を生徒が過ごす校舎という枠にとどめず、海外からの渡航者を受け入れ国際交流を行う場、地域に住む人々と屋久島の文化や産業をともに学ぶ場として活用し、屋久島のみらいの文化的価値を創造していくプロジェクトです。
地域との交流、国際交流、多世代教育を通じ、屋久島本校を生徒も大人もともに学びあえる場所として提供できるよう取り組んでいます。
つながりと学びの場の
実現に向けて
屋久島本校は、山と海を見渡せる屋久島の南側に位置しています。おおぞらへ羽ばたく鳥をモチーフとした校舎には年間を通して多くの生徒が訪れます。プロジェクトの発足に伴い、生徒だけの学びの場ではなく地域や世界の人ともつながれる開かれた場とするため、現在の校舎に加えて新たな校舎の建築を行います。
この場所を一緒に創ってくださる方を検討するにあたって、大切にしたポイントはこの3つです。
1.屋久島の場所性を大切にし、ここでしかできない特別な体験を提供できること
2.校舎に子どもたちへのメッセージを込め、それを社会に向けて発信できること
3.日本国内だけでなく、世界への発信力を持っていること
「負ける建築」「自然と一体化するやわらかな建築」という隈研吾氏の考える設計思想は、私たちが思い描くビジョンと重なるものであり、新校舎の設計を隈研吾氏に依頼することが決定しました。
隈研吾氏 プロフィール

隈 研吾 (KENGO KUMA)
建築家。1954年生。東京大学大学院建築学専攻修了。東京大学教授を経て、現在、東京大学特別教授・名誉教授。1964年東京オリンピック時に見た丹下健三の代々木屋内競技場に衝撃を受け、幼少期より建築家を目指す。大学では、原広司、内田祥哉に師事し、大学院時代に、アフリカのサハラ砂漠を横断し、集落の調査を行い、集落の美と力にめざめる。コロンビア大学客員研究員を経て、1990年に隈研吾建築都市設計事務所設立。これまで30か国を超える国々で建築を設計し、国内外で様々な賞を受けている(日本建築学会賞、フィンランドより国際木の建築賞、イタリアより国際石の建築賞、他)。その土地の環境、文化に溶け込む建築を目指し、ヒューマンスケールのやさしく、やわらかなデザインを提案している。
2023.06.07建築家・隈研吾氏
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茂木健一郎校長
キックオフ対談
「きっと若い心には響くものがある」
隈研吾氏への依頼が決まり、そのキックオフ対談が2023年6月7日、隈研吾建築都市設計事務所青山オフィスにて実施されました。
立地の視察として屋久島を訪れた隈研吾氏は、深い草むらの中へ手ぶらでどんどん進んでいかれました。「可能な限り手ぶらで体感して、場所と自分が直接つながるっていう感じを目指しているんです。」「屋久島は、場所そのものがこちらをプッシュしてくる、アイデアが次々出てくる不思議な場所でしたね。」とその時のことを振り返ります。
「屋久島の自然と木の物質感はすごく相性がいいから木をふんだんに使いたいですね。ここに来た学生たちが木を直接感じられるような、そういう場所にしたいですね。」どんな設計イメージかという質問を受け、屋久島の場所性を形にどう落とし込むかを語っていただけました。


「隈研吾建築のなかでも、最も多くの若者によって触れられる建築になるかもしれません。」という茂木校長の投げかけに対しては、生徒や現代教育に向けてのご自身の考えも交えながら、ここがどんな場所になるのかのイメージを語っていただきました。
「僕の建築に直接触れていただくと、きっと若い心には響くものがある。言葉を超えた物質の質感で伝える建築の中に身を置いて時間を過ごす。彼らの中で何か響いてくれたらいいなと期待しています。」
対談動画
mediaメディア掲載情報
- 2023/06/07 鹿児島建設新聞
- 2023/06/13 屋久島経済新聞
- 2023/06/10 朝日新聞東京版
- 2023/07/10 建設通信新聞
- 2023/07/14 モノ・マガジン(facebook)
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